【近似曲線】Excelを使って計算式を元にデータを予測する方法!

こんにちは!『ルウちゃんのExcel Labo』管理人の@rouxchanblogです!

今回はこのような悩みについて解説します。

ルウちゃん

過去のデータから予測する方法を教えてほしい!

この記事でわかるようになること
  1. グラフから近似曲線を出す方法
  2. 近似曲線から数式を活用する方法
  3. 計算式からデータを予想する方法
目次

はじめに

今回はExcelの機能を使って、過去のデータから未来の数値を予想する方法を解説します。

例として、ブログの経過月数とPV数(表示回数)を使って予想をしていきましょう!

グラフから近似曲線を出す方法

まずは近似曲線というグラフを表示していきます。

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グラフを作成するための表を作成する

このようにグラフの元データとなる表を作成してください。

今回はPV数と月数を表示していきます。

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表に通し番号を追加する

次に通し番号を追加します。

今回は月数という列を追加して1〜12までの数字を振りました。

STEP
グラフの種類を選択する

データを選択してグラフの種類を選択します。

データ範囲は「B1:C8」としました。

今回は折れ線グラフを選択しました。

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グラフの完成
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グラフを右クリックして「近似曲線の追加」を選択する
STEP
近似曲線の表示

近似曲線から数式を取り出す方法

次は追加した近似曲線からこのグラフの数式を取り出します。

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近似曲線の設定

近似曲線を右クリックしてオプションを開きます。

「多項式近似」にチェックを入れ、次数を2にします。

次数が2までになるような多項式が自動で生成されます。

次に「グラフに数式を表示する」にチェックを入れます。

ここにチェックを入れることでグラフ上に数式を表示させることができます。

最後に「グラフにR-2乗値を表示する」にチェックを入れます。

R-2乗値を表示させることにより、この近似曲線の信憑性を判断することができます。

R^2が1に近いほど正しい結果を得られやすいです。

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設定後のグラフ
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数式を取り出す

表示させた数式の「y=〇〇」が使用する数式となります。ここをコピーしましょう。

数式からデータ予測をする方法

ここからは表示した数式を実際に使ってデータ予測をしていきます。

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数式を予測したいセルに入力する
STEP
経過月数を数式に代入する
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予測値が出力される

数式に予測したい月の経過月数を代入すると、予測数を出すことができます。

今回は11月の数値を予測したので、1660PVと表示されました

STEP
連続コピーする

1つ予測結果がでれば、あとはそのセルをコピーすれば次月以降の予測も簡単に出すことができます。

STEP
(おまけ)近似曲線に予測を反映させる

近似曲線のオプションから「予測」の「前方補外」に表示したい区間を入力すると、グラフに予測を反映させることができます。

STEP
データ予測グラフの完成

マクロで数式に代入する方法

最後にこの「代入して連続データのコピー」をマクロで実行してみましょう。

STEP
近似曲線の数式を取得する

まずはこのコードでグラフの数式を取得します。

こちらのコードはヒガサラBlog.様のものを使わせていただきました。

サンプルコード
Sub 近似曲線の数式を取得()
'変数の型を宣言
    Dim x_ax As String, y_ax As String
    Dim grf_formula As String
    Dim a As Single, b As Single, c As Single
    'データ範囲を指定する(やるのはここだけ)
    x_ax = "A2:A11"
    y_ax = "B2:B11"
    'グラフ(散布図)を挿入する
    ActiveSheet.Shapes.AddChart2(-1, -4169).Select
    With ActiveChart
        '指定したデータでグラフ作成
        .Parent.Name = "sample_grf"
        .SeriesCollection.NewSeries
        With .FullSeriesCollection(1)
            .XValues = ActiveSheet.Name & "!" & x_ax
            .Values = ActiveSheet.Name & "!" & y_ax
        End With
    End With
    'グラフに近似曲線を追加する
    With ActiveChart.SeriesCollection(1)
        .Trendlines.Add
        .Trendlines(1).Select
    End With
    '近似曲線の種類を指定する
    With Selection
        .Type = xlPolynomial
        .Order = 2
    End With
    Selection.DisplayEquation = True
    '近似曲線の式の桁数を指定する
    ActiveSheet.ChartObjects("sample_grf").Activate
    With ActiveChart.SeriesCollection(1).Trendlines(1).DataLabel
        .NumberFormat = "#,##0.000000_ "
    End With
    'グラフの近似式をリフレッシュ
    ActiveSheet.ChartObjects("sample_grf").Activate
    ActiveChart.Refresh
    'グラフの近似式を取得する
    With ActiveChart.SeriesCollection(1).Trendlines(1).DataLabel
        grf_formula = .Text
    End With
    ActiveSheet.ChartObjects("sample_grf").Delete
    split_formula = Split(grf_formula, " ")
    a = split_formula(2)
    b = split_formula(4) & split_formula(5)
    c = split_formula(7) & split_formula(8)
    '数式&係数をセルに書き出す
    Cells(1, 4) = grf_formula
    Cells(2, 4) = "a="
    Cells(2, 5) = a
    Cells(3, 4) = "b="
    Cells(3, 5) = b
    Cells(4, 4) = "c="
    Cells(4, 5) = c
End Sub

グラフの数式を取得することができました。

STEP
数式の文字を置き換えて連続コピーさせる

次に取得した数式の中の特定の文字を置き換えてセルに転記していきます。

置き換える文字
  • “y” →””
  • “x2” →”*A12^2″ 
  • “x” →”*A12″
  • ” ” →”” 空白を消すため

あとは「autofillメソッド」で連続コピーすれば完成です。

サンプルコード
Sub 文字を置き換えて連続コピー()
Dim rng As String
Dim i As Long
Dim top As Long
Dim bottom As Long

top = Cells(Rows.Count, 2).End(xlUp).Row
bottom = Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row

rng = Cells(1, 4)
    rng = Replace(rng, "x2", "*A12^2") 'A12の部分は指定する
    rng = Replace(rng, "x", "*A12") 'A12の部分は指定する
    rng = Replace(rng, " ", "")
    rng = Replace(rng, "y", "")
    Cells(top + 1, 2) = rng
    
    Cells(top + 1, 2).AutoFill Destination:=Range(Cells(top + 1, 2), Cells(bottom, 2))
End Sub

これで代入された式がセルに入り、連続コピーもすることができました。

文字の置き換えでは、文字を変数で入れることができずコードを逐一書き換える必要があります。

これではまだまだ手作業と変わらないので、取得した係数に変数を組み合わせて数式を記述できるようにしたいですね。

自分が納得できるものができたらまたあげるかもしれないです。

まとめ

この記事のまとめ
  1. グラフを作り、近似曲線を表示させる
  2. 近似曲線から数式を取り出す
  3. 数式にセルの値を代入して、予測結果を表示する

今回はExcelの機能を使って、過去のデータから未来の数値を予想する方法を解説しました。

一見小難しそうに見えますが、慣れれば手軽に結果予測をすることができ、便利です。

実際の結果に近い値を出すにはたくさんのデータを集める必要はありますが、Excelさえあれば手軽にできるのでおすすめです!

この記事で少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです!

忘れないうちにお気に入り登録もお願いします!

ありがとうございました!

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